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殺人容疑の信者供述「インスリン、霊能力者が家族から」 霊能力者事件(産経新聞)

 大阪市西成区の女性=当時(92)=が多量の薬物を投与され殺害された事件で、殺人と殺人未遂容疑で逮捕された実行役の田向啓子容疑者(53)が犯行に使ったインスリンについて、「自称・霊能力者で指示役の寺谷均美容疑者(53)が家族から手に入れた」と供述していることが10日、大阪府警への取材で分かった。寺谷容疑者は全面的に否認しているが、府警は寺谷容疑者の主導性を裏付ける供述とみている。

 捜査1課によると、平成19年4月〜5月にかけて、寺谷容疑者は、田向容疑者が訪問介護していた女性を「逝(い)ってもらわなあかん」と指示、インスリンなどを投与して殺害したとされる。

 田向容疑者は「女性の腹部にインスリンを注射した」と供述。女性は直後に具合が悪くなり、当時入院していた大阪市内の病院がすぐに検査したところ低血糖と判明。それ以前にも田向容疑者から精神安定剤や睡眠導入剤を何度も投与された影響で容体が悪化し、5月27日に死亡した。

 寺谷容疑者はインスリンについて「名前は知っている」と供述するだけで、「田向容疑者と女性の殺害を相談したことは一度もない」と否認している。

 インスリンの入手には医師の処方箋(せん)が必要だが、田向容疑者の家族や知人に糖尿病患者はおらず、犯行現場となった病院で盗まれた形跡もなかった。寺谷容疑者の家族にはインスリンを常用している糖尿病の患者がおり、府警は入手経路は田向容疑者の供述どおりだとみている。

 寺谷容疑者は女性の死亡から数カ月後、親族に「女性が死にきれていない」と多額の祈とう料を要求。他の事件でも同様の行為を繰り返しており、入手した現金は家族旅行のほか、日常生活で浪費していたとみられる。

 両容疑者は高校の同級生で卒業後も友達付き合いを続けていた。不妊問題に悩んでいた田向容疑者が約30年前、寺谷容疑者の助言に従ったのを機に「霊能力者と信者」としての上下関係ができていったという。

 田向容疑者は「寺谷容疑者のように幸せになりたくて、ずっとお布施をしていたが、結局幸せになれなかった」と供述している。

■「霊能力者」事件

 大阪市東成区の放火事件で平成21年3月に逮捕された田向容疑者の自供から、自称・霊能力者の寺谷容疑者が関与した窃盗、詐欺、放火、殺人・殺人未遂容疑の計12事件が発覚。捜査の過程で、寺谷容疑者が「お不動さん信仰の教祖」の立場を利用してターゲットを絞り、信者の田向容疑者に犯行を指示して「厄災」をもたらし、祈とう料名目の現金を引き出す−という構図が浮上した。寺谷容疑者はすべての事件で全面的に容疑を否認しているが、府警は信者数人から計約1億8千万円を集めたとみている。うち約9千万円は田向容疑者からのお布施だった。捜査幹部は「寺谷容疑者は人生に悩む人たちを食い物にした」と指摘している。

■霊能力者事件の事例集

 事例1(窃盗) 平成15年10月、私立高のPTA会長だった寺谷容疑者は文化祭のバザーの収益金が職員室の金庫にあることを知り、田向容疑者に指示し約95万円を盗ませたとされる。寺谷容疑者は、会計担当者に「お金のことで災いがある」と“予言”していた。

 事例2(詐欺) 20年3月、寺谷容疑者は田向容疑者の次女に貯金があることを知り、次女に「あなたのおばあさんの老人福祉施設の入所費用200万円が半額で済むようにして話をしてあげる」などとウソをつき、約100万円をだましとったとされる。

 事例3(放火) 20年5月、寺谷容疑者は信者の1人に「変なことが起こるかも知れない」と予告電話をかけた上で、田向容疑者に放火を指示、信者の自宅を半焼させたとされる。寺谷容疑者は数日後、信者に「護摩をたいてあげる」と話し、お布施を要求した。

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by 4ipktqlti0 | 2010-03-18 12:14
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